続けることの強さ
僕の好きな小説で池袋ウエストゲートパークがある。
20年ほど前に長瀬智也と宮藤官九郎のコンビで伝説化したドラマの原作だ。
多くの人はそれが小説が原作ということを知らず、そして空は今日も青いか、くらい当然に今も連載していることを知らない。
僕は文庫で追いかける派で今日予約していた16巻が届いた。
登場人物もいい感じに歳をとりマイルドになりつつも切れ味よく進む物語は健在。
時代の問題点にフォーカスするというテーマは変えずとも問題解決の方法の変化や会話の呼吸にパターンが増えるなど少しずつのチューンアップが毎回なされる。
これを進化と言うのだろう。
いつも短編が4つで1冊の構成で、瞬きする間に2編を読み終えた。
続けることの偉大さと難しさをバックボーンに隠しながらリアルな読み応えを提供してくれる。
なにか一つ、続いているものを趣味にできるといいよね、ゆっくりでも新しいのが出るたびに何事にも変えがたいハッピーにあえるのだから。
電車の冷房が少しずつ夏を遠ざける9月頭の木曜日でした。